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タイの日系企業への転職をオススメしない3つの理由

タイの日系企業への転職

「オススメしない・・・」とタイトルをつけた私は、現在まさにタイの日系企業で営業職として働いています。私自身、総合的に見ればタイでの暮らしに満足してはいるものの、「タイの日系企業で働く」ということに関しては正直なところオススメできない点が多いと考えています。

もちろんタイの日系企業で働きながらタイ生活を楽しんでいる日本人はたくさんいますが、ネガティブな面を覚悟していて、それでも上回るなにか目的がある方が多い印象です。

同じようにタイ、あるいは海外の日系企業現地採用として転職を考えている方の参考になればと思い、タイの日系企業への転職をオススメしない理由を挙げたいと思います。

1.接待中心の営業スタイル

日本では接待を禁止する会社も増え、過剰な接待文化はだんだんとなくなってきましたが、タイの日系企業では接待営業文化が未だに根強く残っています。

タイの日系企業におけるビジネスの世界は狭く、特に日本の大企業のタイ現地法人同士は強い繋がりがあります。特に駐在員は平日は連日会食、土日はゴルフでプライベートの時間が埋まってしまいます。SNSではいつも不在の夫に対する駐在妻さんの愚痴もちらほら。

現地採用の場合は駐在員ほどではないかもしれませんが、営業職の場合はある程度の接待はつきものだと覚悟した方が良いかもしれません。ただ、バリバリ仕事をして出世したいからタイに行くんだ、という人はあまりいないと思うので、プライベートの時間を接待で取られるとタイに来た目的を見失うことになりかねません。

私個人的には現在の仕事で出世を望んでいないので、会社の人とのゴルフは一切行きませんし、接待もできるだけ参加しませんが、接待した次の日からお客さんが急に優しくなったり注文をくれたりということが本当にあるのでかなり複雑な気持ちです。

もちろん程度は会社によるので、接待の有無は入社前にきちんと確認した方が良いと思います。

2.低すぎるハラスメント意識

近年、職場でのハラスメントが少しずつでも改善してきている日本に比べ、パワハラ、セクハラ、マタハラへの意識が低いです。

私は幸いパワハラを受けたことはありませんが、面接時からずけずけと妊娠、出産の予定を聞かれて驚きました。日本では性差による差別であるためNGとされているこの質問ですが、何社か面接を受けたうちほぼ全ての企業から聞かれました。他の営業が妊娠で担当から外れることをお客さんに愚痴られることもありました。

また、お酒の席でのセクハラは全く気をつけているそぶりもない日本人男性がたくさんいます。日系企業の日本人ははるかに男性比率が高いので、特にセクハラ、マタハラへの意識が低いのかもしれません。女性の方は日本人のおじさん多めの職場には要注意だと思います。(パワハラについても耳にするので、男性もですが。)

3.時間を奪う無駄な事務作業

想像しているよりはるかに煩雑な紙文化の企業が多いようで、職種を問わず事務作業に大幅な時間を取られてしまいます。

日本では大手企業でも、タイの現地法人は社員が数百人程度というパターンも当たり前で、システム化するより人件費を積んだ方が安い、というのが一つの理由です。また、タイ人は変化を嫌う傾向にあるので、今までのやり方を変えることを好まず、昔からの煩雑なオペレーションに従っているというパターンもあります。

本来の生産的な業務に集中したい、あるいは無駄を省いて効率的に仕事をして成長したいという方は嫌気がさしてしまうかもしれません。

私ももともと単純な事務仕事をやりたくないタイプなので、何枚も紙をコピーして、上司が席に戻ってくるまで待ってサインをもらい、修正点があればまたコピーし直して...という無駄な作業に時間を取られてしまうこと、そしてそれに慣れてしまうことに不安を感じます。

タイの日系企業には日本の古き悪しき習慣がはびこっている

タイの日系企業をオススメしない理由は、総じてひと昔前の日本企業の悪しき文化が残っている、というところにあるかと思います。私と同世代の20代〜30代は特に耐えられないと感じることがあるかもしれません。

その傾向は日本では大企業のタイ現地法人ほど強く、新しい会社や現地に根付いた会社はまた文化が違うと思いますので、転職活動の際は直接、またはエージェントを通してきちんと調べることをオススメします。